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会話の中身は・・・?

15 May

会話の3〜4割は、自分の個人的な話であることが、最新の脳科学の研究でわかりました。自分の個人的な経験について話すと、脳の中から快楽のシグナルが出るそうです。みなさんにも、この実感がありますか?

http://www.pnas.org/content/early/2012/05/01/1202129109.short?rss=1

ある日、マクドナルドでお昼ごはんを食べていたら、隣の人たち(おそらく40歳代の女性二人)の会話が聞こえてきました。彼女たちは、30分以上同じトピック(子ども)について話し続け、それはすべて個人的な経験についてでした。そして、さらに驚いたのは、その会話内に相手への質問はほとんどなく、ただただ交互に自分のことをしゃべり続けていたことです。

日本語を勉強している皆さんの多くは、会話力を伸ばしたい!と思っているでしょう。上記の研究結果に習えば、会話力アップには、いろんなトピックについて自分の経験や、感じたことを言えるようになっておくといいようですね。そのためには、毎日の出来事と、その感想を日本語で考え、書いておくことが大事です。つまり、日記を書いておくのです。

「5月11日。今日は久しぶりに晴れた!天気がいいと、気持ちがいい。何でもできそうな気になってくる。でも、なんでこんな天気がいい日に私は仕事をしているんだ!腹立たしい!!」

毎日の小さなノートが会話力アップの鍵です。

言葉の力

31 Jan

先日、デザイナーの石岡瑛子(いしおか・えいこ)さんが亡くなられました。石岡さんは、アカデミー賞やグラミー賞も受賞したことがある世界的に有名なデザイナーです。最近はブロードウェイミュージカル「スパイダーマン」のコスチュームも担当されました。

石岡さんは、NHKのドキュメンタリー番組「プロフェッショナル」で次のようなことを言っていました。

質問:あなたにとって、プロフェッショナルとは何ですか?
「あたえられた条件をクリアーしながら、でも、それにとどまらず、もっと高い答えを生み出すこと。」

この番組では、毎回一人のプロフェッショナル(医師、宇宙飛行士、大工、サッカー選手etc.)を特集し、最後に同じ質問「プロフェッショナルとは?」をしています。

日本にはどんなプロフェッショナルがいて、どんな言葉を語っているか。興味がある方は、番組のウェブサイトにアクセスしてみてください。2010年以降のアーカイブを見ることができます。
プロフェッショナルたちの簡潔で、力強い言葉を聞いてみてください。どれも30秒以内なので、日本語の勉強にも、きっと役に立つと思いますよ。

http://www.nhk.or.jp/professional/movie/index.html

大掃除

21 Dec

12月といえば、大掃除のシーズンです。なぜ春じゃなくてこんな寒い時期に!と思われるかもしれませんが、1年の汚れを落とし、いらないものは捨て、新年を気持ちよく迎えるために、日本ではこの時期に行うことが多いようです。

みなさんもご存知のように、日本のほとんどの家は、せまくて収納が少ないです。そこで、掃除の前には必ず「捨てる」という作業が必要になります。でも実はここが一番難しい。多くの人が捨てる基準を決められないのです。

そんな人たちのために、この時期にはたくさんの片付けマニュアル本が本屋に並びます。今年はその中でとてもいい本を見つけました。タイトルは「人生がときめく片づけの魔法」。この本のキーワードは「ときめく」です。「ときめく」とは「うれしくて、わくわく、どきどきする」という意味です。この本の筆者によると、そのものを手にとってみて「ときめけば」キープ、「ときめかなければ」ゴミ箱行き、この基準で片づけがスムーズに進むそうです。

また、この筆者によると、捨てる作業は、服→本→書類→思い出の品という順番で進めるのがいいそうです(理由について詳しくは、本を読んでみてください)。この本には、片付けのノウハウ/方法というよりも、人生の哲学が詰まっている感じがします。部屋は心の鏡!なんでしょうね。

「気をつけて」に気をつけて!

22 Nov

先日、アメリカ人の友達がうちに遊びに来た。帰るとき、彼女は私に言った。

「気をつけて」

たぶん、彼女は英語のTake care! の意味で使ったのだと思う。でも何かへんな感じがした。よくよく考えると、日本では「気をつけて」は見送る側の人が言うフレーズだと気がついた。そしてその言葉の中には「帰り道に注意してください」、つまり「あなたが無事に家に着けるよう祈っています」という意味が込められていることがわかった。

日本では、旅行に行く人に対しても「気をつけて」をよく使う。「お気をつけて、いってらっしゃい」というように。つまり「旅行の安全を祈っています」という意味だ。英語であれば、「Have a good time!(楽しんで来てね)」のようなポジティブな言い方をするが、日本では相手が旅先で事件や事故に遭わないように心配していますよというメッセージを伝える。

もともと「気をつける」には「注意する」という意味がある。例えば、はさみを使っている子どもにお母さんは「気をつけてね」と声をかけるし、山道を歩くときは「すべりやすいから、気をつけてね」という。みなさんもどうぞ「気をつけて」を使うときは、気をつけてくださいね!

虫の声

21 Sep

秋といえば、みなさんは何を一番に思い浮かべますか?

紅葉?お月見?あるいはぶどう、桃などのフルーツでしょうか。

食べたり、見たりするものではありませんが、耳で楽しめる秋もあります。それは夜になると、聞こえてくる「虫の声」です。今だと、まだ日中は元気のいいせみの声が聞こえることもありますが、夜になると一転、違う虫が鳴いているのに気づくと思います。そして、注意深く聞けば、それが複数の種類であることもわかると思います。

「虫の声」

http://www.bekkoame.ne.jp/~sibutaka/nature/html/insects/00_insectsounds_b_j.html

これらの虫には愛好家がいて、ペットとして飼うこともあります。西洋には虫を飼うという習慣はないそうですが、鳥を飼って鳴き声を楽しむのと似ているかもしれません。

みなさんの国にも季節を感じさせる音がありますか?虫の声を聞きながら、ぜひ日本の秋を味わってみてください。

日本にはPardon?がない!?

28 Aug

英語を習い始めてすぐの段階だと思うが、サバイバル的で便利なフレーズということで、Pardon?やSorry?というフレーズを勉強すると思う。これは、相手が言ったことが聞き取れなかったり、理解できなかったときに便利なフレーズであると同時に、相手に同じフレーズのリピートを催促するので、マナーとしても大事なことばである。

しかし、自分が日本語を教える立場になって、日本語にはこの便利なフレーズがないことに初めて気づいた。つい日本語で「もう一度お願いします」と、訳したくなるが、実は、私は日本人がこのフレーズを使うのをあまり聞いたことがない。では、何と言うか。みんなおそらく「はい?」「えっ?」というだけである。ちなみにこんな短い言葉であっても、場面による使い分けは大切で、友達だったら「えっ?」「何?」「ん?」などを使うが、フォーマルな場面では「はい?」「何でしょうか」などを使うべきだろう。

ある学生から聞いた話では、日本人に対して「もう一度お願いします」を使うと、同じフレーズをリピートしてくれず、必ず次は英語になるらしい。これは、日本にPardon?やSorry?がないからなのか、それとも外国人だから日本語がわからないと思ってしまうからなのか。その学生には、これから聞き返すときは、「日本語で、ゆっくりお願いします」と言った方がPardon?の意味が伝わるのではないかとアドバイスしてみた。

Colorfulな人生!?

2 Jun

“Color”は日本語で「色」。日本語の中には「色」をつかった表現がほかにもたくさんあるのですが、それは英語のcolorとは全く違う意味のものもあります。

例えば、「色っぽい」という言葉。これは「セクシーな」女性についてよく使われます。「アンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)は色っぽい」とか「彼女のくちびるは色っぽいね」とか。また「色男」「色女」という言葉もあります。これも、「ブラッド・ピット(Brad Pitt)って色男だよね」というように見た目が美しく、セクシーで異性をひきつける男性や女性という意味で使います。また、「色目を使う」というと「(色っぽい目をして)女性が男性を誘惑する」という意味になります。
このように日本語の「色」にはもともと、セクシーな意味があるのです。

そのためか、英語の“Colorful”に、ぴったりの日本語訳を日本人は見つけることができませんでした。「カラフル」とカタカナ語でいうしかなかったのです。例えば「社長はいつもカラフルなネクタイをしている」というように。また人の性格をあらわす”A colorful character”は「カラフル」という言葉は使わず、「おもしろい人」と訳すしかないようです。

「色」には「色々な」意味があることがおわかりいただけましたか。でも「色々」という言葉自体にはセクシーな意味はないので安心して使ってくださいね。

常識がない日本人男性!?

6 Mar

「世界の男性の中で、日本人男性がいちばん常識がない!」

そう言った彼女はヨーロッパ人、金髪の白人女性だ。
日本人の男性は女性と接するときの距離感が全くわかってない。それは言葉の問題ではないのだそう。

彼女の話によると、バーで飲んでいるきに日本人の男性人は、いきなり彼女の肩や腕をさわりながら話しかけてきたり、いきなり彼女の金髪の髪をさわってきたりすることがあるという。そして彼女が嫌がる態度をみせると、いきなり怒り出してしまったりする。彼女は人として扱われていない、自分は人形のように見られていると感じたそうだ。
日本に来る前は、日本人はとても紳士的な人たちにちがいないと期待していたのに、とてもがっかりしたというのだ。日本人男性、そんな人たちばかりではないと信じているが、そういった人たちがいることも事実だろう。

いくつかの日本企業で英語を社内の公用語にするなど、グローバル化を進めている日本。言葉も大切だが、人と人との基本的なコミュニケーションの能力を上げることのほうが、グローバル化にはもっと必要なことかもしれない。

カタカナ語って難しい

2 Mar

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たいていの日本人は外国人にとってわかりやすいと思ってカタカナ語を使う。しかし、外国人にすれば、カタカナ語ほどわかりにくいものはない。なぜかというと、発音やイントネーションがかなり違うからである。また、本当の意味とはまったく違う意味で使われているものもあるからだ。
どの言語にも他の言語から取り入れた外来語がある。しかし、日本語ほど多様に、オリジナリティをもって外国語を取り入れる言語はほかにはないだろう。たとえば日本語には3モーラ(た・ま・ご、など)、4モーラ(と・り・に・く、など)の語彙が多い。そのため、長い英単語をそのルールに当てはめて省略形で使うことが多い。air conditioner→エアコン、e-mail address→メアドなど、これも日本語ならではの応用方法だと思う。

外来語をどのような基準でカタカナ語として日本語の中に取り入れているのか。実はこの方法が複雑であいまいなため、外国人にはわかりにくい。例えば、’job interview’は「面接」という言葉を使うが、テレビや雑誌に載る’interview’はカタカナで「インタビュー」。「会議」、「ミーティング」、「打ち合わせ」、これら同じような3つの言葉も、日本人は微妙に使い分けている。
また、日本語でイメージのよくない言葉をカタカナ言葉に置き換えるということもあるようだ。葬儀場を「セレモニーホール」、女性トイレに設置してあるゴミ箱を「サニタリーボックス」。「いいえ」の代わりに「ノー」。ボートレース(競艇)、クリーンスタッフ(掃除係)、チェッカー(レジ係)など、そこにはイメージを変えたいという主催者側、雇用者側の意図が感じられる。
カタカナ語、上手に使いたいかたはこちらのツイッターがおすすめです!

寿司ならできる?!

23 Feb

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寿司は日本人のソウルフードであると同時に、世界でもっとも有名な日本料理といってもいいでしょう。ごはんの上に生の魚というシンプルな形、覚えやすい名前、近年のヘルシー志向など、世界で好まれる要素を寿司自体が持っていたのかもしれません。
その上、「寿司」には簡単に作れるというイメージが定着しています。外国人の友達に「何か日本料理が作れる?」と聞くと「寿司ならできるよ」と答える人も多いからです。誰でも作れるサンドイッチと同じような手軽さ、そんなイメージが寿司を世界でも有名な食べ物にしたのかもしれません。
しかし、日本人からすると、「寿司」はプロの職人(シェフ)がつくるもの、外で食べる特別なものという考え方も、まだ根強いように思います。もちろんスーパーやコンビニでも売っているし、回転寿司もあります。うちで楽しむ手巻き寿司も人気ですが、それでもなお、寿司は普通の日本人にとって外で食べる贅沢な料理、外食の王様であることに変わりはないでしょう。
日本でのこの寿司に対する特別感は、寿司職人になるには高度な技術が必要だということをみんなが知っているからかもしれません。寿司の大事なパーツである「しゃり(ごはん)」の握り方が、うまい寿司とそうでない寿司を分けるものであり、それが完璧にできるようになるには10年もかかると言われています。もちろん「ネタ(上にのせるもの)」を見る目も必要です。シンプルな中にこそ魂をこめる、日本らしい職人の技がそこにはあり、寿司を特別な食べ物にしているのです。
寿司そのものは世界的に広がりましたが、寿司にまつわる本来のイメージや技術はあまり国境を越えなかったというのはとても興味深いです。