>「しょうがない」と心の中で言ってみる

8 Mar

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自分の国の言葉にもっとも訳しにくい日本語は何でしょうか。言語は科学的体系である一方、その国の文化や習慣、考え方が強く反映されているため、論理的に説明することや直訳することが難しいことも多いです。その意味で、「しょうがない」「しかたない」は日本語らしい日本語表現として、その際たる例かもしれません。
 
英語に訳すとしたら、It could not be helped. /No choice. /There is nothing I can do.。こう言うと、すぐに物事をあきらめ、チャレンジ精神がなく、消極的な人間であるなど、マイナスのイメージがつきまといます。しかし、日本に長く住めば住むほど、「しょうがない」の本当の意味、いい点も見いだすことができると指摘する人も多いです。
彼らが言うには、「しょうがない」は自己を慰め、落ち着かせることができる魔法の言葉だと。問題が起きる→驚きとまどう→「しょうがない」=問題があることを受け入れる。真の問題解決にはならないかもしれないが自分の力でコントロールできないほど大きい問題の場合は、自分の気持ちを落ち着かせて次に進める心理セラピー的要素があるといいます。
去年、私はフジロックフェスティバルで、Corinne Bailey Rae(コリーヌ・ベイリー・レイ)というアーティストが’Que sera sera(ケセラセラ)を歌っているのを聴きました。世界中でいろんな言語で歌われている、誰でも一度は聞いたことがある有名な曲ですが、私はこの歌に非常に感銘を受けたのです。それは、彼女が夫(仕事のパートナーでもあった)を亡くし、活動を再開したあとのことだったからだと思います。最愛の人の死という最大の悲しみの中で「しょうがない、なるようになる whatever will be will be」といえる彼女の強さに感銘を受けたのです。「しょうがない」はそれに似た、困難を受け入れて次に進む力を与えてくれる言葉だと確信した瞬間でもありました。
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